銀行では口座にお金を預けたり引き出したりするように、プライベートビジネス上問わず人間関係では信頼を出し入れ、つまりやり取りしています。
![信頼残高](http://keishixx.com/wp/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
ネットビジネスにおける信頼残高
銀行口座のお金は預ければ残高は貯まるし、
引き出せば減ります。
また口座に1万円しか残高がないのに3万円引き出そう
としても下ろせませんよね。
人間関係では相手に何か価値を与えれば信頼残高は
上がります。
例えば相手に対して親切をしてあげるというのが典型例
です。
逆に相手に対して頼みごと、つまりオファーをかけると
信頼残高が減ります。
例えば相手に対して1万円の商材を買ってくださいとお願い
するのがビジネスでは典型的なオファーです。
ただし、お金を払ってもらうオファーだけでなく手伝って
もらったりすることも含みます。
そして自分に一定以上の信頼残高がない状態で相手に
オファーをかけてもオファーは受けてもらえないのです。
銀行で残高がないときにお金を引き下ろせないのと同じです。
ネットビジネスにおける信頼残高の例
例えばあなたがネット上である見込み客に商品を販売する場合、
何も価値を提供していない状態でいきなり売ろうとしてもほぼ
買ってもらうことはできません。
その見込み客の中であなたに対する信頼残高が一定以上に
なった時に初めて商品が売れるのです。
以下の図の縦軸がある見込み客さんのあなたに対する
信頼の量、つまり信頼残高とします。横軸は時間。
![信頼残高2](http://keishixx.com/wp/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
ちなみに黄色の線より上まで信頼残高が貯まれば
あなたが望んでいるオファーがその見込み客に受けて
もらえるとします。
ここでは黄色の線を超えれば商品が
買ってもらえるということにします。
A地点、つまりまだあなた見込み客が出会ってまもなく、
あなたは彼に対してまだ何も親切なことをしてあげたり価値を
提供してあげたりしていないので信頼残高(縦軸)は0です。
ここでオファーをかけても信頼残高が黄色の線を越えていない
のでもちろんオファーは通らない、つまり商品を買ってもらう
ことはできません。
徐々にあなたがその見込み客に対して価値を提供していくことで
Bの高さまで信頼残高が貯まりました。
しかし、まだ黄色の高さまで信頼残高が達していないB地点で
商品のオファーをかけると以下の矢印付赤線のように商品が
売れないだけでなくせっかく貯めた信頼残高も減ります。
![信頼残高1](http://keishixx.com/wp/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
ではB地点では商品のオファー、クロージングは控えて
さらに、見込み客との信頼関係構築や親切な行為によって
信頼残高を構築していきます。
するとC地点まで信頼残高が貯まります。
この時点では見込み客があなたのオファーを受ける
基準点(黄色の線)を越えているので商品の売り込みという
オファーを受けてもらえます。
つまり買ってもらえるということです。
もちろん、黄色の線を越えていてもオファーをかければ
信頼残高は減るのでオファーをかけたあとは信頼残高は
D地点まで下がります。
![信頼残高2](http://keishixx.com/wp/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
D地点でオファーをかけても黄色の基準線を超えていない
ので商品は売れませんよね?
つまりC地点でオファーをかけて成約したからといって直ぐに
オファーをかけると次のオファーは通らない上に信頼残高だけ
減らします。
これが短期間に過度の売り込みを避けるべき理由です。
自分が見込み客の立場で考えてみてください。
ある人を信頼して、一念発起して商品を購入した直後、
あれもこれもと過剰に売り込みをかけれれば嫌な気持ちに
なりますよね?
せっかく信頼したその人の信頼度はがた落ちする上に
もう二度とその人から商品を購入したくなくなります。
ですのであなたが商品を販売する場合、C点で商品をオファーした
あとD点まで信頼残高が下がった時には再びオファーは控えて再び
価値を提供していきます。
ちなみに売った商品の価値が高いものであれば信頼残高
は上がって行きますし、低ければ下がっていきます。
コピーライティングを極めればどんなものだって売れてしまい
ますが、糞みたいな物を売ればそのあと、信頼残高が大幅
に減ってしまい、以降自分のオファーを受けてもらえなくなります。
商品のアフターフォロー、信頼関係の構築等、また商品自体の高いクオリティ
などで再び価値を提供した結果、再び、黄色の基準点を超えるE点まで信頼
残高が貯まりました。
![信頼残高2](http://keishixx.com/wp/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
ここで再び商品のオファーをすれば商品は売れます。
オファーをかければいつもと同じように信頼残高が減りますの
でF点まで信頼残高は減ります。
しかしC点からD点の時の下がり幅とE点からF点の時の下がり幅
を比べてくだい。
E⇒FのほうがC⇒Dよりも信頼残高の減り方が少ないです。
信頼関係を構築したり、クオリティの高いアフターフォロー等を
繰り返して価値を与え続けていれば段々とその見込み客に
オファーをかけた時の信頼残高の減り方がゆるくなっていくのです。
ちなみに黄色の線、基準点は今回僕が勝手に決めましたが、
かなり高額の商品のオファーを想定するならばもっと黄色の
基準線の高さは高くなります。
つまり、相当価値を提供した上でオファーをかけないと受けてもらえ
ないということです。
反対にもっと安い商品であったり、人気や実績があるような商品を
想定する場合は黄色の基準線の高さは低くなります。
信頼残高と返報性の法則の関係
今回の信頼残高の話を聞いて、返報性の法則と
つながった人は信頼残高を理解できているということです。
返報性の法則とは「人は何か価値を受け取るとお返ししなくては」
と思ってしまう法則のことです。
年賀状やお土産をもらったら、次は自分が返さなきゃと
おもいますよね?これが返報性です。
簡単にいえばGive&Takeです。
ビジネスにおけるGive&Takeではお客さんがお金を払ってく
れたからあなたが価値を提供するのではなくてあなたが価値を
提供(Give)するからお金を払って買ってくれる(Take)のです。
信頼残高のA地点を思い出して欲しいのですが、あなたが何も
価値をGiveしていない段階では商品のオファーを見込み客に
受けてもらえませんでしたよね?
C地点になるまであなたが価値をGiveし続けることによって
初めて見込み客は商品購入という形でTakeしてくれるのです。
特にネットビジネスにおいては顔も名前もわからない相手から
商品を購入するわけですから対面に比べれば信頼残高をそこそこ
ゆるやかにしか貯めることができないです。
これを理解せずに価値を提供していないのにオファーをかけていると
せっかくのお客さんを枯らし続け、永遠に顧客を創出することはできません。
もちろんお客さんに嫌われたくない、信頼残高を減らしたくないといって
オファーをかけなければ利益は出ないのでビジネスとしては成立しません。
短期的な利益にとらわれて過剰なオファーをかけるのではなく、
長期的に顧客となってもらうためにGive,Give&Giveを意識して信頼残高を
コントロールすることを意識しましょう。