近年、「プロダクトローンチを仕掛けて一日で○億稼いだ」みたいな話をよく耳にしますがプロダクトローンチとは一体どのような手法なのでしょうか?今回はそのあたりをお教えします。
プロダクトローンチとは
プロダクトローンチというのは商品(プロダクト)を打ち上げる(ローンチ)
セールスの手法です。
簡単に言えば商品発売日の数週間、数ヶ月前からちょっとづつ
情報を小出しにして商品購買のための導線を引いておき、発売日
に爆発的に売るといった販売手法です。
映画を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。
映画の公開の数週間から数ヶ月前、ティザームービーやCM等が
テレビで流れますよね。
それでCMを見た人達の何割かは「上映日が待ちきれないわ!」
ってなるわけです。
こう思い始めると映画を見れないことが結構な心理的負担となるので
「上映日になんとしてでも見ずにはいられない」という状態になります。
ですから大掛かりなプロモーションをかけた映画って初回動員数が
低予算の映画に比べてすごく多いですよね。
ネットビジネスにおけるプロダクトローンチにおける商品の販売は
今説明した映画の例によく似ています。
販売前から動画、メール等を活用して顧客のなかのローンチする
商品に対する感情的な価値を高めていきます。
そうすると商品の発売日に多くの顧客が「商品を買わずにはいられない」
といった心理状況になっているわけです。
この時の顧客の心理状況をわかりやすく言えば
「好きなあの人のことで頭がいっぱいで何も手につかない」
という状態です。
販売前に、商品が欲しくなるような魅力的な情報を小出しに投げていく
ことで段々と顧客がその商品について考える時間が長くなっていきます。
- どんな商品なんだろう
- 商品を買ってバラ色の未来が実現できたらまずなにをするかな?
- うーん、早く発売しないかな
徐々に商品のことで頭がいっぱいになり、もう何も手につかない
というレベルになっていきます。
僕自身プロダクトローンチを仕掛けることもあるし、
仕掛けられることもあります。
僕は35万円する高額塾のような商材のプロダクトローンチを
受けてその商材を購入したことがありますがその時の発売日までの
気分はまさに
「その商材のことで頭がいっぱいで何も手につかない」
といった感じでした笑
目次
プロダクトローンチを語る上で理解しておく3人の人物
プロダクトローンチの生みの親,ジェフ・ウォーカー
ジェフウォーカーというアメリカ人がプロダクト
ローンチという手法を開発しました。
ジェフウォーカーはなんていうか、カワイイです笑
彼はもともとマーケティングやインターネットでのビジネスで
生計を立てていた人間ではなく「奥さんのヒモ」だったそうです。
で、働かなくてはと思い、まずは大学で資格を取ろうと思った
そうです。
そして大学の履歴書に書ける経歴を作るために
「株式関連のメールマガジン」を発行したそうです。
日本でも1回だけ就活のためにボランティアして、
面接で「学生時代はボランティアしてました(キリッ」
っていう学生があとを立たないわけですが。
それと同じ感覚でとりあえずジェフも「株式関連のメールマガジン」を
発行して履歴書に活かそうと思ったのでしょう。
で、大学には晴れて合格するわけですが受かったはいいけれど
学費が高くて払えそうにないという問題に気づいたそうです。
…いや、そこはもっと早く気づくべきだろう、ジェフ。
だがしかしそんなお茶目なところがジェフの可愛さでもあるのだ。
そして学費を確保する苦肉の策として無料のメルマガの中で
「有料のメルマガを集おう」と思いついたのです。
マーケティングの知識やインターネットビジネスの知識が無いに
等しかったジェフウォーカーがこの時に行った売り方が「プロダクトローンチ」
の原型です。
この時に行ったプロダクトローンチは動画や音声,PDFなどを
使わないかなり荒削りなものだったようですが、それでも大学
の費用を確保するのに成功したようです。
ちなみにこの成功体験に興奮してしまったジェフはプロダクトローンチ
のことで頭がいっぱいになり大学入学初日に大学をやめたそうです笑
そしてこのあとジェフのプロダクトローンチという手法は磨かれて
いくとともにマーケッターたちの間でも話題になり、販売手法としての地位を確立していったようです。
プロダクトローンチを日本に輸入した人物,金井信次
日本にプロダクトローンチを持ち込んだ
人物といわれる金井信次。
プロダクトローンチを持ち込んだという功績は
素晴らしいですが後にインターネット業界に悪名を
轟かせることになります。
というのもプロダクトローンチを日本に持ち込んで有名に
なったあとに与沢翼等とジョイントベンチャーして「プロダクトローンチの教材」
を販売していたのですが、その際の決済代金を一人握り締め海外に
ドロンしたようです。
つまり日本にプロダクトローンチを持ち込んだ人物は現在では
悪名高い詐欺師であるということです。
ただ、もちろんプロダクトローンチという手法自体が詐欺なので
はなく、たまたまプロダクトローンチを日本に持ち込んだ人物が
後々、詐欺を働いたというだけです。
プロダクトローンチを日本に広めた人物,与沢翼
所持金10万円でネットビジネス業界に参入した与沢翼は
約4000万円の資金を投じてアフィリエイターにオプトインリスト
を集めてもらいプロダクトローンチを行ったそうです。
簡単に言えば所持金10万円の状態で初心者が
4000万円の広告をかけたってことですね。
普通はできませんし、僕もやりたくありません。
そう言う意味では与沢翼は色々言われてるけど
いい意味で勝負師だなと。
そこから一躍ネオヒルズ族としてメディアに度々
登場するようになり、その後も、新商品の販売戦略では
常にプロダクトローンチ的な手法で販売していました。
そして与沢翼信者の間で一気にプロダクトローンチという
手法が広まり、さらに外へと広がったという感じみたいです。
プロダクトローンチのやり方と例
プロダクトローンチは4つのステップによって成り立っています。
1.プレローンチ
見込み客リストを集める期間です。
アフィリエイターにお願いして報酬を払う代わりにオプトインリストを
集めてもらうといった方法や他人のメルマガに号外広告として載せて
いただくなどの方法があります。
1リストあたり300円から700円程度の費用をかけて
集めるのが一般的です。
ただし、アフィリエイターに支払う金額が高ければ高いほど
アフィリエイターがやる気を出すのでたくさん集まりやすいです。
最近だと1件1000円支払ってオプトインリストを集めている
方もいるようです。
ここである程度リストが集まったら次のステップに
移っていきます。
2.信頼関係構築(教育)
2週間〜1ヶ月程度かけて商品価値を教育していきます。
映画の公開日前にティザー動画やCMを流してお客さんを
「見たくてみたくてしょうがない」状態にするのと同じです。
商材を販売する場合は、動画やPDF、音声等を使って
2週間後〜1ヶ月後に販売する商品が欲しくなるような導線を
引いておくのです。
3.ローンチ(販売)
一気に売りぬくために多くの販売者はここでかなり短い販売期間を
設定します。
限定性・希少性が高いほど「早く買わなくちゃ」と見込み客が
考えるので売れやすいからです。
販売期限を設けない方が最終的にはたくさん売れるんじゃないかと
思う人もいるかもしれませんがそれは間違いです。
いつでも申し込めるという安心感があると人間は「あとでいっか」と
後回しにします。
後回しにした結果、だんだんと忘れていくのです。
【具体的に限定性をアピールする例】
- 3日から1週間程度に販売期間を限定し、その期間を過ぎたら
二度と申し込めない旨を見込み客に伝えるなどを行い限定性をアピール - 申し込めるのは先着50名ですなどのアピール
また期限内に買えなかった、決断できなかったお客さんは
販売期限を過ぎてから「あの時買っとけばよかったな」と
後悔する可能性が高いです。
そういった人は次に商材をローンチした時に熱意をもって
購入してくれやすいです。
4.ポストローンチ
販売終了後、商品を購入してくださった方とより深い信頼関係を
築いていきます。
ここでより深い信頼関係を獲得することができれば彼らはあなたの
顧客(ファン・リピーター)となり次にあなたが商材を販売する際も購入して
くれる可能性が高くなります。
ドラッガーがマーケティングとは顧客の創造であると言っていますが、
その考え方からしてもこのポストローンチで信頼関係を築き顧客化(ファン化)
させるのはすごく大事なことですね。
【ポストローンチの例】
- 購入者に対してサポート
- 購入しなかった人に対して購入者の商品を
使った成果の公開