商品を販売するときはとにかくベネフィットをアピールしろ、一般的にそんなことが言われています。しかし、肝心の”どのようにして自分の商品のベネフィットを思いつくのか”を意外と知らない人が多いので、今回はFABの公式を使ったベネフィット考案の3ステップを紹介します。
目次
FABの公式とベネフィット考案の3ステップ 動画
ベネフィットとは
お客さんが商品を使うことで得られる素晴らしいイメージです。
例えばディズニーランドのチケットは5000円ぐらいしますが、
購入者は紙切れに5000円支払っているわけではありません。
商品であるチケットによって得られる楽しいイメージ、感情
にお金を支払っているわけです。
この場合、楽しいイメージや感情がベネフィットです。
ですからディズニーランドの広告では商品であるチケットの
素晴しさをアピールするということはせずにチケットを使ったことに
よってお客さんが得られる素晴らしいイメージ(ベネフィット)を
アピールします。
このように我々は、商品を販売する際には基本的に商品の機能
ではなく、お客さんがその機能を使ったときに生じるベネフィットに
焦点を当ててアピールするべきなのです。
FABの公式(FABフォーミュラ)で自分の商品のベネフィットを認識する
FABの公式について正しく説明している日本語サイトがほぼ
皆無なのでここでしっかりと正しい意味と用法を押さえておいてください。
FABとはFeature(機能),Advantage(効果),Benefitの
頭文字を取ったものです。
FABの公式は自分の商品のBenefitを正しく認識するために
使うことができます。
FABの公式を使ってBenefitを洗い出すためには
以下の3ステップを踏んでいきます。
1.商品のFeature(機能・特徴)を洗い出す
自分の商品はどういった機能や特徴を持っているのかを
書き出していきましょう。
例えばパソコンが商品の場合、Featureには
以下のようなものが思い浮かびます。
CPUcorei7,SSD256GB,省エネ機能,防水機能
Windows10,etc・・・
2.Feature(機能,特徴)からAdvantage(効果)を考える
Advantageは商品の機能や特徴から生じる効果です。
1で洗い出した機能にはどういった効果があるのかを
考えていきます。
機能に対して【なので】という問いかけをすると効果を
認識しやすいです。
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防水機能があります。なのでこのPCは雨水や水滴程度
ならば濡れても壊れません。
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線を引っ張ったところがFeature(防水機能)から生じる
Advantage(効果)です。
3.Advantage(効果)をBenefitに変換する
2で考えたAdvantage(効果)をお客さん目線に
変換するとBenefitを認識することができます。
あるいはFeature(機能)がお客さんにとって何を
意味するのかを考えることでBenefitは認識できます。
一番簡易で効果的な方法はAdvantageに対して【つまり】
という問いかけをすることです。
ターゲットは外回りの営業の多いサラリーマンとします。
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防水機能があります。なのでこのPCは雨水や水滴程度
ならば濡れても壊れません。つまり外回りの営業中、突然雨
が降ってきてもPCおよびPC内に保存した情報を確実に守る
ことができます。
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下線部を引っ張った部分がベネフィットです。
ひとつのFeatureやAdvantageには複数のベネフィット
があります。
上記の例でもシーンを変えてみたり、別の切り口で
考えれば半無限にベネフィットって出てきますからね。
FeatureなのでAdvantage。つまりBenefitという形で
Featureを起点に論理展開することでBenefitを考案する
ことができるのです。
マーケティング教材のベネフィットをFABの公式から導き出す
ではここでケースとして、先ほどのFABの公式を使って
マーケティング教材のベネフィットを考えてみます。
Featureを洗い出したらつまり…なので…と論理展開していけば
Benefitにたどり着けるんでしたね。
1.このマーケティング教材は私のマーケティングの知識を
全て詰め込んだPDF100ページ、動画20本のコンテンツです。【Feature】
2.(なので)豊富なマーケティングのロジックやケースを
学ぶことができます。【Advantage】
3.(つまり)あなたは私と同じだけの知識を手に入れ、新規顧客に
悩むことはなくなり毎日○○件の新規リストを獲得し、収益を△△万円
向上させることも可能です。【Benefit】
どうでしょうか?
ご自身の商品のベネフィットが思い浮かばなくて困っている
方にはかなり有効な処方箋になると思います。
必ずしもベネフィットのゴリ押しが正解ではない
商品のクロージングにはとにかくべネフィットをゴリ押ししろ
と会社で習っている営業マンも多いと思います。
しかし実はそうではないケースも多々あるのです。
例えばパソコンオタクであればパソコンを買う際に以下の
ようなベネフィットを提示されてもうざいだけなのです。
パソコンオタクをターゲットにパソコンを売るならば
機能【Feature】(CPUはcorei7でSSDは256GBで…)を
淡々と説明したほうがいいのです。
ターゲットとあなたの信頼関係や商品に対する理解度によって
ベネフィットをゴリ押しするか、あるいはFeatureやAdvantageを
淡々と説明するかを柔軟に変えていく必要があります。
セールスレターによってこれらを柔軟に使い分けられるのが、
一流のコピーライティングです。